世界改変計画

高い生産性向上を生み出す方法とは?ホワイトカラーのおすすめ本

あなたは、高い生産性を発揮していますか?

そもそも、生産性とはどういう意味でしょうか?

最近よく「生産性」という言葉を聞きます。
私自身、一週間ほど前から「生産性をあげるために何をするか」を友人と考えていました。

しかし、友人との話し合いはなかなかうまく進みませんでした。
生産性という言葉はあいまいでフワッとした意味になりがち。
どうやら生産性に対する一人ひとりのイメージにずれがあるようでした。

「生産性」の定義とは一体なんなのでしょうか?
生産性を向上するために、私たちはどうすればいいのでしょうか?

そこで今回は、生産性とは?生産性を高めるためにはどうすればいいか?がわかる本、
「生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの」の内容を紹介します。

今までの日本は、工場の生産性を高めることは得意でした。
トヨタの生産システムは、世界中から高い評価を得ています。

生産性について考えるべきなのは、工場だけではありません。
これからは、ホワイトカラーのようなデスクワークも生産性を考えなければいけないのです!

今後の日本は人口がどんどん減っていきます。
働ける人が減っていく以上、一人ひとりが高い生産性を発揮しなければなりません。
低い生産性のままじゃ、だめなんです。

あなたも生産性を高めて、より良い人生を歩んでみませんか?
それでは早速本の内容について見ていきましょう。

生産性とはどんな意味なの?計算式とは? 

生産性とは

生産性とは、どの程度資源を投下して、どれだけ成果が得られたのか、その比率で計算されます。
インプットとアウトプットの比率と考えてOKです。

生産性 =(得られた成果)/(投入した資源)=(アウトプット)/(インプット)

ただ単純に成果やアウトプットを増やせば良いわけではないことがわかるでしょう。
どの程度資源やインプットを投入したのかも、考えなければなりません。

成果や資源が何を示しているかは、行っている仕事の内容によって変わります。
利益や契約数、労働時間や書いた文章量、書類数、お金……。
あなたが普段行っている作業の場合、生産性とは何なのかを考えてみましょう。

生産性の定義がわかったら、次に「生産性を高める方法」を考えます。

生産性を高める2つの方法とは?

生産性を高めるには、2つの方法があります。

1. 成果の量を増やす(生産性の計算式の分子を増やす)
2. 投入する資源の量を減らす(生産性の計算式の分母を減らす)

この2つの方法は、片方ずつ考えればいいというものではありません。
2つの値は連動していることを意識したほうが良いでしょう。

例えば、成果の量を増やそうとして、残業や人手を増やしたとします。
しかしこの場合、投入資源も同時に増えています。

残業が増えると、残業代の時給は高いし、社員は疲れきってしまいます。
生産性はますます下がってしまうでしょう。

また、コストを減らすだけの場合もあまりうまくいきません。
日本の企業は大抵、すでに減らすことのできるコストは減らしてあります。
むやみにコストを減らすと、社員の不満と疲労が高まり、生産性は下がるでしょう。

「成果量」と「投入資源量」。2つの値の連動を観察しましょう。
もしかすると分母を減らしつつ、分子を増やす方法が見つかるかもしれません。

 高い生産性と低い生産性。その違いを生む「質と量」の評価とは?

会社員は大抵、多くの時間を会議に費やしています。
しかし日本人の会議は終了時刻がはっきりしていないため、ぐだぐだと続けがちです。

あなたが普段行っている会議は、高い生産性の会議でしょうか?
それとも低い生産性の会議でしょうか?

大切なのは「会議の時間短縮?」「残業時間の削減?」

会議の生産性を上げるためによく行われる対策としては、会議時間の上限を決めたり、立ったまま会議する方法があります。
しかし、これらの方法で本当に生産性は上がるでしょうか?

会議時間の上限が決められると、本当はもっと時間をかけたほうがいい議題も、時間内に終わらせるために無理やり結論を出しかねません。
また、立ったままの会議も立ちっぱなしだと疲れて議論に集中できないかもしれません。

大切なのは会議の時間(量)ではなく、会議の質を高めることなのです。

これは、残業時間の削減でも同じです。
「月の残業時間は○○時間までにしよう」と定めても、生産性が上がるわけではないのです。
問題の本質は、残業時間という量の問題ではなく、仕事の生産性(質)の問題だからです。

残業時間を減らすために、質を高めようという流れになると良いのですが……。
できるかぎり仕事は人に任せて、最低限のことだけをやる社員が増えるかもしれません。
また、夜残れない代わりに朝早く来たり、仕事をこっそり家まで持ち帰るかもしれません。

どちらも本来解決すべき質の問題ではなく、量の問題にばかりフォーカスが移っています。

量ではなく、質の意識を生み出す評価システムが重要

社員一人ひとりが質を意識するためには、成果の質を評価するシステムが重要になります。
量の評価システムと質の評価システムには、生み出す行動に大きな差があります。

■量の評価システムが生み出す行動
1. 休日出勤やサービス残業をしてでも成果を増やす
2. できない社員を育てるよりも、できる社員に大量の仕事が集まる
3. どんどん増えていく作業のためにバイトや派遣社員を大量に増やす
4. 育児休暇や有給休暇が取れなくなる
5. フルタイムで働けない人が認められない

■質の評価システムが生み出す行動
1. 休日出勤や残業時間が減る
2. できない社員のスキルアップを行い、できる社員に仕事が集中しない
3. バイトや派遣社員が減る
4. 育児休暇や有給休暇の取得率が上がる
5. フルタイムで働けない人も働きやすい職場環境になる

あなたは、量の評価システムと質の評価システム、どちらが好みでしょうか?

 生産性を高める改善(インプルーブメント)と革新(イノベーション)、2つの意味とは?

生産性を上げるためには「成果量を増やす」と「投入資源を減らす」という2つの方法があります。
さらにそれぞれの方法を達成させるためには「改善」と「革新」という2つのアプローチがあります。

つまり2×2で合計4種類の視点で、生産性は上がるというわけです。

改善と革新の違いについては、おおまかに

「改善」は3%程度の作業効率の上昇。
「革新」は30%以上の作業効率の上昇。

と考えておけばよいでしょう。

1. 改善による投入資源の削減

例としては、作業手順の変更や道具の置き場所を変えるといった、3%程度の作業効率の上昇があります。
ホワイトカラーとしては、エクセルのマクロの活用や書類の電子化といった方法が考えられます。

日本では改善によるコストの削減は、多くの企業で行われてきました。
おそらくあなたの会社でも、いつも心がけるように言われているでしょう。

2. 革新による投入資源の削減

例としては、製品の設計を根本から見直したり、ロボットを導入するといった、30%以上の作業効率の上昇があります。
革新による削減は、製造現場だけで起きていることではありません。

例えば飛行機のハブシステムも革新の1つです。
直接出発先と目的地をつなぐのではなく、中継地点を作ることで路線数は減り、大幅なコスト削減が可能になりました。

革新によるコスト削減は、今までの日本企業ではあまり行われていませんでした。
しかし、今後の時代にはとくに重要になるでしょう。

3. 改善による成果量の増大

新人の教育や研修によってスキルアップを狙うといった事例がこれに含まれます。

成果量といっても、しっかりと利益などの目標へとつながっていなければなりません。
実際はなんの目標も達成していないような、無意味な改善をしてはいけません。

4. 革新による成果量の増大

例としては、新素材や新薬の開発が考えられます。
技術的な革新だけではなく、ビジネスモデルやアイディアによる革新もあります。

最近流行っている企業を見ると、特に技術的にはすごいわけではない企業も多くあります。
しかし、革新的なビジネスモデルやアイディアは、成果量を一気に増やすことが可能なのです。

イノベーションと生産性、2つの強いつながりとは?

イノベーションと生産性は強いつながりを持っています。
生産性を高めることが、イノベーションへとつながっていくのです。

あなたは「イノベーションを生み出すためには、生産性は考えてはいけない」という意見を聞いたことはないでしょうか?
確かにイノベーションを生み出すためには、多くの資源を投入しなければなりません。

資源を投入しても、成果が出ていない間は生産性は低いでしょう。
では、イノベーションを目指している間は、生産性のことを考えなくてよいのでしょうか?

本書では、最初に生産性を高めることが重要だと言っています。
多くの会社はイノベーションを考えるための時間が残っていません。

まず「改善による生産性の向上」を行い、お金や時間に余裕を作ります。
そしてイノベーションのために投資をして、イノベーションによって大幅な生産性向上を実現させるのです。

■生産性向上の流れ
1. 改善によって生産性を向上する
2. 余裕時間・余裕資金を生み出す
3. 余裕時間・余裕資金をイノベーションのために投資する
4. イノベーションによる大幅な生産性向上が実現する

イノベーションの流れを繰り返し起こすためにも、まずは組織全体に生産性を重視した働き方を定着させることが必要なんです。

マッキンゼー流 高い生産性を生み出す資料の作り方とは?

あなたは資料を作るのに時間がかかる人ですか?
資料の完成度には全く関係ない部分に、多くの時間を使っていませんか?

より良い資料を作るときにも、生産性の考え方は重要になります。
ここでは本書に書いてあった「高い生産性を生み出す資料の作り方」をいくつか紹介します。

完成形をイメージして、逆算して必要なことだけする

資料を作り慣れていない人は、とにかくできる限り多くの情報を集め、分析しようとします。
しかし、いきなり情報を集めても良い資料はできません。

資料を作るときはまず、資料の完成形をイメージしましょう。
完成形を明確にイメージすることができたら、次に完成させるためには何が必要かを考えます。

最初にキチンと完成形のイメージを作っておくと、資料作りに全く関係ない情報収集をしないですみます。
情報を見た瞬間「これは必要ない情報だな」と判断し、読むのをやめることができます。
また参考情報を最初から最後まで読まずに、最低限必要な部分だけを読めるようになるでしょう。

項目が埋まっていない「ブランク資料」を最初に作る

マッキンゼーの新人が資料を作るときは「ブランク資料」を作るように言われます。
ブランク資料とは、具体的な数字が入っていない表やグラフが載っている資料です。

まずブランク資料を作ってすぐに先輩に見せ、「この提案をするためにはこれらのデータを集めればいいのか?」と確認します。
この作業によって完成形を効率よくイメージし、最低限の労力で資料ができるというわけですね。

ちなみにマッキンゼーに数年務めた人はこのブランク資料の作成と改善を脳内で完了させるらしいです(すごい)

マッキンゼー流 高い生産性を生み出す会議の3つの進め方とは?

生産性を考える上では、会議の改善を考えることは重要です。

あなたの会議は高い生産性の会議でしょうか?
「会議なんて生産性のかけらもないから、1秒でも参加したくない」という人もいるでしょう。

実際に日本の企業の会議は海外と比べて、生産性は低いと言われています。
会議をやっていて「私いる意味無いじゃん……」と思った人は多いと思います。

本書に書いてあった「高い生産性を生み出す会議の進め方」をいくつか紹介します。

1. 達成目標を明確にする

会議をやっているうちに、議論がだんだん発散して、結局何を話しているのかわからなくなったことはありますよね。
何十分もかけたのに、結論も何も出ずに終了……そんなパターンは最悪です。

こんな最悪パターンを回避するために、あらかじめ達成目標を明確にしておきましょう。
情報共有や意思決定など、それぞれの議題によって達成すべき目標はあると思います。

会議を始める前には、話す議題だけではなく、それぞれの議題の達成目標もはっきりと文章化しておきましょう。
なんのために議論しているのかわかりやすくなりますし、会議が成功したのかも明確になります。

2. 資料は説明しない

会議が始まる時、口頭で資料を長々と説明していませんか?
その説明、本当に必要なのでしょうか?

多くの会議では、資料を読んだらわかるような部分も長々と口頭で説明していることがあります。
口頭で説明した場合、読むよりも何倍も時間がかかってしまうでしょう。

しかも口頭の場合、説明する人が都合の良いように説明してしまうことがあります。
なるべく口頭では説明せずに、すぐに議論に移りましょう。

資料を読んでいない人が多いのであれば、会議の最初の数分を資料を読む時間にすると良いでしょう。

3. 結論を出すときは意思決定のロジックを決める

会議をしていると「情報が足りないので結論は出せない」状態になることがあると思います。
結論が出せなくなったとき、あなたはどうしますか?

ここで「では情報が集まってから、もう一度会議を開きましょう」と言ってはいけません。
情報が集まるたびに会議を何度も何度も開いていると、多くの時間がかかり生産性は低下します。

重要なのは「どのような情報が集まったらどのような結論にするのか」という意思決定のロジックを会議内で明確にすることです。
意思決定のロジックを明確にすれば、会議を何度も開かないで済みます。

また、本当は情報が足りないことが問題じゃないのに、情報が足りないと言い訳している状態を見破ることができます。
「どのような情報が出たらどうするのか」をはっきりさせておけば、本当に情報不足が原因なのかがわかるでしょう。

まとめ:質の生産性向上を心がけて、改善と革新を何度も起こしていこう!

今回は「生産性―――マッキンゼーが組織と人材に求め続けるもの」の本の一部を紹介しました。
この本は生産性の定義と生産性の上げ方について、様々な例を出しつつとてもわかりやすい文章で書かれている本でした。

また、著者はマッキンゼーで人材育成と採用に関わっていたので、特に採用や新人教育について詳しく書かれていました。
今回はあまり紹介しませんでしたが、新人研修に興味がある人には特におすすめの本だと思います。

私はこの本を読む前は「生産性って何なんだ?生産効率なのか?生産量のことなのか?」とちんぷんかんぷんでした。
この本を読むことで生産性とは何なのかというイメージと、質の高め方について理解できました。

今後、実際に業務中に生産性を高めていく中、定期的に読み返したくなる本でした。
私は意識していないと量のことばかり考えたり、「イノベーションを起こすためには生産性なんて気にしちゃだめなんだ」的な思考になるタイプです。
定期的に読み直して、生産性と質の向上を心がけていこうと思います!!