世界改変計画

プロジェクトマネジメントの進め方とは?初心者におすすめの基本術

あなたのプロジェクト、いつも遅れていませんか?

プロジェクトマネジメントを始めるときは、工程表を作り、人や予算を確保します。
最初のうちは多くの人から期待されているでしょう。
プロジェクトマネージャーはプロジェクトを成功させようと、できる限りの準備をします。

しかし、実際にプロジェクトが始まると、辛い現実にぶち当たります。
プロジェクトが遅れていくのです。

どれだけスケジュールを管理しようとも変わりません。
スケジュールが遅れていくのです。

最初は小さな遅れかもしれません。
しかし遅れは積み重なると、致命的な結果をもたらします。

スケジュールは破綻し、納期は遅れ、予算は足りない。
プロジェクトに関わっていた人は全員不幸な目にあってしまう。

プロジェクトの失敗というのものは、次に成功すればいいというものではありません。
失敗を経験すると、プロジェクトに積極的に関わろうとする人はいなくなります。

積極的に関わる人がいなければ、次のプロジェクトも失敗するでしょう。
精神的に大きなダメージを受けた人は、もう二度と戻ってこないかもしれません。

プロジェクト、絶対に失敗したくないですよね。
トラブルを未然に防いで、納期通りに完成させたいものです。

そこで今回は、スケジュールを順調に進めるプロジェクトの管理方法がわかる本、
「最短で達成する 全体最適のプロジェクトマネジメント」の内容を紹介します。

この本には、スケジュールが遅れる原因がはっきりと書かれています。
メンバー全員のやる気を引き出し、目標に突き進むチームを作るためのコツがわかります。

プロジェクトマネジメントを勉強したい人、
予定が遅れないスケジュール管理方法を知りたい人は参考になると思います。
早速内容を見ていきましょう。

プロジェクトの遅れを生み出す6つの問題行動とは?

なぜ仕事は遅れるんでしょうか?

覚えておく必要があるのは「プロジェクトを行うのは人間」だということです。
どれだけ機械を使ったとしても、機械を使うのは人間なんです。

人間なんだから、集中力が途切れたり、サボりたくなるのが普通ですよね。
仕事が遅れてしまう原因としては、6つの問題行動があります。

あなたにも心当たりはありませんか?

1. サバ読み:うまくいくように余裕を作っちゃう

あなたは人から仕事をお願いされたとします。
「仕事を終わらせるのに、どのぐらい時間がかかる?」ときかれたとき、どのように考えますか?

こんなふうに考えていませんか?

「ギリギリ10日で終わる作業。
だけど!遅れたら怒られるし、他の仕事もあるから忙しい。
仕事を遅らせて人に迷惑はかけたくない……。

…そうだ!念のためサバを読んで余裕を作っておこう!
頑張れば10日で終わる作業だけど、「20日で終わる」って言おう!」

誰しも仕事を遅らせたくないし、人にも迷惑はかけたくありません。
ギリギリ終わる時間を伝えて、遅れてしまったら信頼も信用も失いそうですよね……。

人はついついサバを読んでしまう生き物なのです。
サバを読んだとしても、早く終わらせることができれば良いのですが……。
サバを読んだ結果、スケジュール全体が遅くなる可能性があるのです。

2. パーキンソンの法則:予算と時間をできる限り全部使っちゃう

20日の納期に対して、あなたはどのように仕事をしますか?

初日から元気よく仕事を始めて、おもったよりも早く終わる?
おそらくそんなことはないはず。

20日の納期にしたのなら、なるべく20日で終わらせようとするでしょう。
与えられた時間をできる限り使い、自分の仕事を調整します。

「人間は与えられた予算と時間をあるだけ使ってしまう生き物である」
この法則は「パーキンソンの法則」といいます。

でもこの仕事はもともと、頑張ればギリギリ10日で終わる作業だったんです。
サバを読んだうえで、できる限り時間を使おうとしたので、スケジュールは伸びています。
しかも自分自身も上司もスケジュールが伸びたことに気付いていないのです。

3. 一夜漬け学生症候群:最後の最後でがんばろうとしちゃう

あなたは学生の頃、テスト勉強はどうしていましたか?
テスト前日になってようやくやる気を出して、勉強してませんか?

これは「学生症候群」とよばれるものです。
「人間はギリギリにならないと本気を出さない生き物」なんです。

しかも気合で一夜漬けを乗り切ると、謎の充実感に満たされます。
そして次もその次も、ギリギリになってから頑張ろうとします。

テストの場合だと最悪でも点数が悲惨なことになるだけで終わります。(それも嫌ですが)
しかしプロジェクトの場合はそうはいきません。
納期ギリギリになって頑張っても、スケジュールには間に合いません!
結局スケジュールには遅れが生まれ、周りに迷惑をかけてしまいます。

この仕事はもともと、頑張ればギリギリ10日で終わる作業だったんです。
それをサバを読んで20日、さらに学生症候群で20日を超え……。
どんどんスケジュールはずれてしまいました……。

4. 過剰管理:遅れないように管理したらますます遅れちゃう

スケジュールを遅らせたい人なんてどこにもいません。
みんな間に合わせたいんです。

プロジェクトを遅らせないようにするためにどうするか?
報告や会議をして、進捗状態を管理するとします。
すると報告書を書いたり、会議をすることに時間がかかってしまいます。

スケジュールが遅れないように頑張って管理した結果、スケジュールが遅れるのです!

5. 報告放置:仕事が早く終わっても報告しないままでいちゃう

もし仮に早く仕事が終わった場合、あなたはどうしますか?
素直に早く終わったことを報告しますか?

「早く終わったって言ったら、手を抜いてると思われるかもしれない……。
次から納期がもっと早くなるかもしれない。
じゃあすぐに報告せずに、もっと納期ギリギリになってから報告しよう!」

スケジュールは基本的に遅れるし、早く終わったとしても遅く報告する。
そんなことをしているとプロジェクト全体が遅くなるのは確実です!

早く終わったと報告するデメリットのほうがいっぱい考えられるので仕方ないですよね……。

早く終わって報告を放置するのは他の人に気づかれにくいです。
この問題行動はとても隠れやすい問題でしょう。

6. マルチタスク:同時に全部を進めようとしちゃう

他の人に依頼をしたあと、自分のやることがなくなる時間は生まれやすいです。
そのときは他のプロジェクトも同時に進めて、効率よく行こうとしますよね。

だけどそれは落とし穴なんです。
プロジェクトを切り替えるとき「何をしていたんだっけ?」と状況を確認しなければいけません。
作業のスピードにのるまで時間もかかるでしょう。
さらに複数のプロジェクトを同時に管理する手間も増えます。

効率よく同時に進行した結果、手間や時間がかかり、ますますスケジュールは遅くなります!

マルチタスクが悪影響?やる気がない組織にならないための3つのコツ

複数のことを同時にこなす「マルチタスク」
完璧にこなすことができたらどんなに良いか……。
でも人の集中力や時間は限られています。

マルチタスクをすればするほど、作業の切り替え時に気分転換が必要になります。
同時にプロジェクトを管理する必要も生まれます。

複数のタスクやプロジェクトに埋もれると、何をすればいいかわからなくなっちゃうんです。
するとだんだんと仕事にやる気のない人が増え、組織全体がやる気のない組織に変わります。

どうすればマルチタスクやマルチプロジェクトをなるべく避けることができるのでしょうか?
避ける方法として、3つのコツがあります。

1. メンバー全員でプロジェクトをすべてリストアップする

まず、作業をしているメンバー全員でプロジェクトと作業内容をリストアップします。
もれなくリストアップするためにも、なるべくメンバー全員に参加してもらいましょう。

リストアップすればどんなプロジェクトがあるか、ひと目でわかります。
もしも普段から納期遅れが何度も起きていたり、残業時間が長いと感じていたら、プロジェクトのリストは思った以上に長くなるでしょう。

2. 優先順位をつけるために評価項目を決める

次に、それぞれのプロジェクトや作業の優先順位を決めます。
シンプルに、メンバーや経営幹部に次の質問をしてみましょう。

「経営の視点で、どういう評価項目で優先順位をつけるべきなのでしょうか?

「経営の視点で」とつけるだけで、会社全体の視点で、みんなが考えるようになります。
優先順位をつけるときはつい個人の細かい視点で決めようとしがちです。
しかしプロジェクトはメンバー全体、会社全体で達成するものです。
なるべく広い視点で優先順位を決めていきましょう。

3. いまはやらないプロジェクトを決めて、やらないなりに万全の準備をする

やるべきプロジェクトを絞り込むと、外れたプロジェクトは見捨てられたように思えます。
しかし、絞り込みから外れたプロジェクトは見捨てられたわけではありません!

優先度が高いプロジェクトが終わったら、次に外れたプロジェクトを改めて始めれば良いのです。

今はやらないプロジェクトは万全の準備をしておきましょう。
担当のプロジェクトマネージャーは目標を設定し、必要なタスクとリソースを明確にします。
そうすれば実際にやるときには、ロケットスタートを切れるでしょう!

成功の8割を握る「段取り力」失敗しない工程表の作り方は?

プロジェクトが成功するかどうかは、段取りにかかっていると言われています。
段取り八分、仕事二分」というほど、段取りが重要なのです。

段取りでは、どのような順番で、どのような方法でやるのかをまず決めます。
段取りをするときに重要なのは「目標からたどって工程を考える」ことです。
後ろからたどることできちんと目標が達成できる工程表ができあがります。

仕事の段取りを改善する!スケジュール表の技術とは?

きちんとした段取りになる工程表を作るためには、まず目標を設定します。
次に3つの質問を繰り返し、プロジェクトを最初のタスクまでさかのぼりましょう。

■段取り力を高める工程表のための3つの質問
1.「その前にやることはなんですか?」
2.「本当にそれだけですか?」
3.「○○したら、☓☓できるんですね?」

一見単純な3つの質問を何度もするだけで、抜けや漏れのない工程表ができます。
工程表を作るときは、なるべくメンバー全員で参加しましょう。

経験豊かなベテランは、後ろからすらすらと段取りを言うことができます。
そのベテランと一緒に議論を重ねることで、若手の段取り力も上がっていきます。

スケジュール表のタスクは「動詞で書いて、声に出す!」

作業タスクを書くときには「○○する」という動詞で書きましょう。

タスクが名詞で書かれていると「ふーん」としか思いません。
「○○する」という動詞で書くことで自然と誰がどのようにやって、どのくらいの期間でできるのか、何となくイメージできるようになるんです!
イメージを描くことで、抜けや漏れのないスケジュールができあがります。

また、タスクを書くときは専門用語を避けましょう。
あなたにはわかりやすい用語も、他のメンバーにはわからないかもしれません。
なるべくわかりやすく書いて、メンバー全員で1つのイメージが描けるようにしましょう。

最後に、工程表が完成したら最初のタスクから声に出して読み上げることはオススメです。
声に出すことで、メンバー全員で作業をして、目標を達成するイメージを脳みそに叩き込みます!

仕事のスピードが速くなる「サバ取り」4つのプロジェクトマネジメント術」

工程表ができたら、次にメンバー全員のやる気を生み出す「サバ取り」を行います。
人はついついサバを読んで楽をしようとする生き物です。
スケジュールを遅らせないために、サバ取りプロジェクトマネジメントをしましょう!

サバ取りプロジェクトマネジメントには、4つのステップがあります。

Step1. リソースの重複をなくし、マルチタスクを減らす

工程表をじっくりと見ると、同じ人が複数の作業をやろうとしている部分があると思います。
しかしマルチタスクは悪なのです!

同時にやろうとすれば余計な手間が増え、思っていた以上に時間がかかってしまいます。
マルチタスクを防ぐために、少し期間が伸びてしまってもOKなので、作業をずらしてみましょう。

Step2. 作業のサバを取って、スピード感あるチームを作る!

作業担当者は「大体○○日くらいかかります」と報告します。
しかし!その見積もりにはすでにサバが読まれています。
約束した期間を守るための余裕が含まれているでしょう。

そこで各タスクの期間を「間に合う確率が50%」の納期で設定しましょう。

人間というのは不思議なもので、余裕をみて納期を長めにするとギリギリまで頑張ろうとしません。
しかし50%の確率で間に合わないとしても、なるべく仕事を終わらせようとします。

もし間に合わなくても元々50%は無理なので、素直に進捗を報告できるようになります。

さらに「間に合わせるためにはどのように効率よく作業ができるか」を考えるようになります。
結果的に作業の質が改善し、報告は活発になり組織全体が活性化します!

Step3. 各タスクから出てきたサバをまとめて、スケジュールの最後に置く

サバを取って、50%の確率でできる納期にして終了ではありません。
(それをするとタスク全体が遅れまくって、大量に死人が生まれます)

各タスクを50%圧縮したので、50%分の時間が余っていると思います。
この時間をすべてスケジュール表の最後にまとめて設定しておきます。
これが不測の事態の備えとなる「余裕時間(バッファ)」となります。

各タスクが遅れる可能性は50%なので、バッファの時間は半分にしましょう。
例えばサバを集めた結果20日分のバッファが集まったとしたら、半分の10日にするのです。

バッファがあるおかげで、各作業の担当者に精神的な余裕が生まれます。
また、スケジュールの進み具合を、バッファの残り日数の増減で判断できるようになります。

たとえバッファがゼロになったとしても、その瞬間にプロジェクトが破綻するわけではありません。
余裕を感じつつも、バッファが減らないように全員でがんばれるようになるでしょう。

相手の心を大切に!チームの目標達成のための3つの質問方法

プロジェクトを実際に動かすときには、定期的にリーダーはメンバーに質問します。
質問を重ねることで、進捗率や問題点を発見することができるのです。

質問をするときは次の3つの聞き方で質問してみましょう。

1.「あと何日?」で本当の進捗率を知る

進捗率を聞くときは「今何%ですか?」ときくのが普通でしょう。
しかし、この尋ね方はとっても危険です。

例えば「進捗率90%」とはなんでしょうか?
作っているものの量が9割できたのでしょうか?
時間を9割かけたのでしょうか?
それとも予算?

進捗率というものは思った以上に曖昧な表現であることに気づけると思います。
もしも「進捗率は今何%」というききかたを続けると、いつか大変な目にあうでしょう…。

これを防ぐために進捗率は必ず「あと何日かかりますか?」とききます。
これによって全員が「完成するまでにかかる日数」という1つの固まった基準で考えるようになります。

2.「問題があるとしたらなんですか?」で隠れた問題を見つけ出す

「問題はありませんか?」ときかれたら、あなたはなんと答えますか?
たとえ小さな問題があったとしても、「ありません」と言いたくなるでしょう。

本当は小さな問題がいくつもあるのに……。
「あります!」と答えて嫌な顔されるよりは、「ありません」と無難な答えを言ってやりすごしたくなりますよね。

このように「問題はありませんか?」という質問は、本当の問題を隠してしまう危険があります。
本当の問題を見つけるためには「問題があるとしたらなんですか?」とききましょう。

きかれた側は「なにか問題あったかな……」と考え始めるようになります。
すぐに「○○という問題があります」という形でよりスムーズに問題について話せるでしょう。
たとえ問題を報告してもOKと思えるような質問にするのが重要!というわけです。

3.「何か助けられることはないですか?」は人を成長させる

「何か助けられることはないですか?」という質問は一見優しい質問のように思えます。
しかしこれを聞いた人は「現状の問題点と解決策」を考え、相手に伝えなければならなくなります。

最初のうちはなかなか対策は考えられないでしょう。
そのときは困っていることをメンバーと共有しましょう。

一人で考えつかない解決策でも、みんなで考えればきっと思いつくはずです。
「何か助けられることはないですか?」と言うことで全員が解決に向かってすすめるようになるでしょう。

まとめ:チームの目標達成をうながす!ハートフルなプロジェクトマネジメントの方法

今回は「最短で達成する 全体最適のプロジェクトマネジメント」の内容を紹介しました。
この本には「なぜスケジュールは遅れるのか」をわかりやすく説明しつつ、人の心に寄り添って一緒に仕事を進めていく方法が書かれていました。

読んでいて印象的だったのは、どの段階でも上下関係なくチームのメンバー全員で目標を達成させる姿があったところです。
会社というものは偉そうにするためのものでも、仕事を押し付けて無理やりさせるものでもありません。

本当に達成すべき目標のために、お互いに尊重しあい、協力しながら夢にむかっていくチームの素晴らしさを感じました。

今回の記事では紹介しきれませんでしたが、この本にはより詳細なスケジュールの管理方法やプロジェクトマネージャーの質問方法が書かれています。
可愛い虫の絵もあり気軽に読むことができるので、内容が気になった人は一度読んでみてはどうでしょうか?